岡山県高体連剣道部長挨拶   
部 長 山縣淳憲
 
 

 日頃より、岡山県高体連剣道専門部の発展にご尽力頂き、深く感謝申し上げます。また、剣道技術向上のために日々工夫と努力を重ねている選手の皆さん、それを支える指導者及び保護者の皆様にも敬意を表する次第です。本当にありがとうございます。 さて、今年の7月イタリアで行われる世界大会に、西大寺高校出身で法政大学の水川選手が選ばれました。彼女は西日本豪雨の際には自宅が全壊。岡山インターハイを懸けた高校最後の県総体は新型コロナウイルス感染症で中止となり、晴れの舞台に立つ夢が閉ざされてしまいました。この様な災害続きの苦難を乗り越え、2年連続で大学チャンピオン。全剣連の強化選手に入り、熾烈なレギュラー争いを見事勝ち取り、世界の舞台に立つことができました。このことは、岡山県の誇りであり、岡山県の高校剣士の励みにもなることと思います。
 剣術の近代化において大きな役割を果たした幕末の剣術家山岡鉄舟は、近代剣道の樹立に貢献し、その伝統が全剣連制定の「剣道の理念」として受け継がれています。鉄舟の極意は「心外無刀(心のほかに刀無し)」といって、勝負にこだわらず心を練る修練であり、厳しい稽古をやり抜いて無心のこころを練ることとされていました。そのためには、正々堂々、精いっぱいの気迫を以て相手と相対し、相打ちの心構えこそが大切である。しかもその勝敗の機は電光石火、一瞬の間にある。そして、「日常生活では、能力の限り世のため人のために活動することが大切であり、剣の修行も又ここを目標にしなければならない」と明言されています。正に人間形成の道であり、この極意の如く日々努力され成果が発揮されますことを心より期待しています。
 結びに、我々岡山県高体連剣道専門部は、スタッフ全員が心をあわせ、全力で選手の活躍を支えて参ります。関係者の皆様におかれましては、今後とも、剣道専門部の活動に対しまして深いご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

                 令和6年4月

 

                   

 

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